天気予報で「波の高さ1.5m」と聞いても、それがどのくらいなのかは分かりにくいものです。数値の意味と、実際の海面との関係を整理します。
予報で使われる波の高さは「有義波高」と呼ばれる値です。これは観測した波のうち、高いほうから3分の1を選んで平均した高さを指します。
なぜこんな決め方をするのかというと、人が海を見て「あのくらいの波だ」と感じる高さに近いためです。実際の海面には大小さまざまな波が混ざっており、平均を取ると体感よりかなり低くなってしまいます。
ここで重要なのは、有義波高より高い波が必ず混ざっているという点です。統計的には、有義波高の1.5倍程度の波はしばしば現れ、条件によっては2倍近い波が来ることもあります。「1.5mの予報」は「最大でも1.5m」という意味ではありません。
| 波高 | 海面の様子 |
|---|---|
| 0.5m未満 | 穏やか。小型船でも航行しやすい |
| 0.5〜1.0m | やや波がある。堤防では影響が少ない |
| 1.0〜1.5m | 白波が見え始める。低い磯では注意が必要 |
| 1.5〜2.0m | 小型船は揺れが大きい。磯は危険 |
| 2.0m以上 | 荒れた状態。海に近づかない判断を |
波は成り立ちによって2種類に分けられます。
風浪は、その場で吹いている風によって直接立つ波です。周期が短く、形が不規則で、風がやめば比較的早く収まります。
うねりは、遠くの低気圧や台風で生まれた波が伝わってきたものです。周期が長く、なめらかな形をしています。空が晴れていて風が弱くても、うねりだけが届いていることがあります。天気が良いから安全とは限らない理由がこれです。
うねりの周期は、波の山から次の山までの時間です。周期が長いほど、その波は遠くから来ており、多くのエネルギーを持っています。
周期の長い波は、水深が浅くなる岸近くで急激に高くなる性質があります。沖では穏やかに見えても、磯や浅瀬で突然大きく崩れることがあります。